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掲示板でGF その1

 投稿者:逃げ馬  投稿日:2020年 5月13日(水)16時05分40秒
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  第11護衛艦隊旗艦 護衛艦『かつらぎ』 CIC

「?!」

東京へ向かうサザンランド海軍の空母『オーシャン』と、フリゲート艦『コーラル』、『ブリザード』を甲板上で見送り、CICに戻ってきた通信士官 尾崎祥太郎少尉は、スピーカーから聞こえた通信内容に尾崎の思考は一瞬停止した。
直ぐに我に返った尾崎は頭にヘッドセットを付けると通信機のスイッチを入れた。

「かつらぎよりゴッド・アイ、もう一度言ってくれ」

「ゴッドアイより南西艦隊
所属不明の潜水艦艦隊が黄海より沖縄方面へ航行中。南洋方面へ向かうと思われる。一部対馬海峡へ向かう動きも見られる。警戒せよ。
以上」

通信内容を素早くメモを取る尾崎を、通信士たちが不安そうに見守っている。

「ありがとう、ゴッド・アイ」

尾崎は通信機のスイッチを切ると、メモを掴んでCICを駆け出るとラッタル(階段)を駆けあがる。
やれやれ、ようやく演習が終わったばかりなのに、今度は潜水艦か・・・・・。
尾崎は急角度のラッタルを機敏に駆け上がっていく。

E-767の機内では、管制士官が小さくため息をついていた。
彼も5日前には北九州基地所属部隊の演習に参加をしていた。
その演習ではユニコーン2、新谷正孝中尉搭乗のF-15Jがエンジントラブル・・・・・壊したともいうが・・・・・を起こし、何とか基地に帰還をするという出来事もあった。
結果、新谷はジャンヌダルク隊の岡村めぐみ中尉と岩田敦子少尉にはケーキをごちそうし、北田やゴッド・アイのスタッフたちには今夜、生ビールをおごることになっていたのだが・・・・・。
どうやら今夜はありつけそうにないな・・・・・管制士官は静かにモニター画面の情報を見守っていた。

ラッタルを駆けあがった尾崎は艦橋に飛び込んだ。
艦橋にいた乗組員達が一斉に振り返った。
尾崎は艦長席に座っている『かつらぎ』艦長、吉岡貴弘大佐に駆け寄ると敬礼をした。

「ゴッド・アイから通信です」

尾崎から手渡されたメモを読んだ吉岡は、艦橋に設置されたモニターの一つに視線を向けた。
サザンランド艦隊と別れた彼の艦隊・・・・・第11護衛艦隊は今、沖縄基地に向けて進路を取ったばかりだ。
東京に向かうサザンランド艦隊と彼の艦隊との距離は、まだそれほど開いていない。

「潜水艦隊・・・・・か・・・・・?」

吉岡が呟くと、

「サザンランド艦隊に、サポートを依頼しますか?」

『かつらぎ』航海長、長瀬隆也少佐が声をかけると、吉岡は苦笑しながら首を振った。

「日本の領海での厄介事に、サザンランドを巻き込むわけにはいくまい」

「では?」

長瀬が首を傾げると、

「航海長、燃料は大丈夫か?」

吉岡の問いに、

「本艦は大丈夫ですが、むつき型護衛艦は小型艦ですから補給が必要です」

長瀬が答えた。

吉岡はうなずくと、

「これより『かつらぎ』は単艦で潜水艦隊の追跡に向かう。 『きさらぎ』、『ふみつき』、『さつき』、『ながつき』は沖縄基地に戻り補給を受け待機!」

吉岡の命令が艦隊各艦に伝えられると、『かつらぎ』の機関の音が大きくなり速度が上がっていく。
4隻の護衛艦の姿は、たちまち小さくなっていった。
 
 
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